カブトムシやクワガタが大好きな木。私たちの食卓にも関係あり?

この木の幹から染み出る樹液を目当てに、カブトムシやクワガタが集まってくることで有名な木です。子どもの頃、カブトムシを探しに、この木を見て回ったという人も多いのでは?

実はこの木、食卓に並ぶシイタケを栽培するのに必要な、榾木(ほだぎ)としても重宝されています。昆虫だけでなく、人間の胃袋も満足させてくれている木です。
元々は薪用に植えられた木だが、家具や床材でも大活躍

正解は「クヌギ」です。
椚のつくりの部分「門」は内と外を区切る意味があります。確かに公園と外を区切るように植えられることも多い木です。ほかに「橡」「櫟」「椢」「栩」「功刀」などの漢字もあります。
ブナ科コナラ属の落葉高木。生育が早いので昔から薪や炭の材料として重宝されてきました。落ち葉は腐葉土として畑の肥料に。

また、秋になると実を付けますが、この実(ドングリ)はコマにしたりおままごとで使ったり…子どもが喜ぶおもちゃにも!
強度はあるものの割れたり変形したりしやすい木なので、スギやヒノキのように建築材として使われることは多くありません。ただ、その風合いのよさから、最近は家具やフローリングの材料としても人気です。

公園に行くと出迎えてくれ、燃料、肥料、おもちゃ、建材、家具…そしてシイタケまで栽培してくれる木。また最近は、このおがくずがネットでも購入でき、昆虫やハムスターのような小動物の飼育にも活用されています。
これほど暮らしに密着していて、さまざまなシーンで活用されている木はほかにありません。椚という字が表しているとおり、私たちにとって「木の門(入り口)」といえる存在かもしれません。
画像/PIXTA(漢字画像を除く)