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家の基礎は、ベタ基礎と布基礎、独立基礎の3つがある

建物は非常に重いために、土や地面の上にそのままの状態で建てると、地面が耐えきれずに沈んでしまったり、地震の際に建物が傾いてしまったりするおそれが。それ防いでくれるのが基礎です。
基礎の種類は、大きく分けるとベタ基礎と布基礎、独立基礎の3つ。

独立基礎はその名の通り、それぞれの基礎が独立して建物を支えるもの。奈良や京都の寺院跡で、大きな礎石が残っていることがありますが、これは独立基礎の跡です。
現代の住宅の建築では用いられることは少なく、玄関のポーチやデッキ部分などで使われる程度。家を建てる場合は、ほぼベタ基礎か布基礎です。
ここで問題です。

上の2つの基礎のうち、どちらが布基礎でしょう?
ベタ基礎と布基礎は、床下部分が配筋されているかの違い

正解はB。Aはベタ基礎です。「布」という字から、覆っているイメージのAが布基礎だと思った人も多いのではないでしょうか。
建物の柱や壁といった構造部分に沿って配筋されたコンクリートを打設しているのが「布基礎」。それ以外の床下部分にもコンクリートを流し込んでいるケースでも、鉄筋は入っていません。

そして建物の底一面を鉄筋コンクリート製の基礎で支えるのが「ベタ基礎」です。
30年くらい前までは家の基礎は布基礎が主流だった

正解は「ぬのきそ」です。
最近は、ベタ基礎が主流ですが、1990年ごろまでは、大半の住宅がこの布基礎でした。理由は、家を面で支えているベタ基礎のほうが、地震の揺れや不同沈下に強い地盤を形成するからです。
確かにベタ基礎と比べてコストを低く抑えられるというメリットもあります。しかし、床部分のコンクリートが薄いため、ベタ基礎に比べると、地面の湿気があがりやすく、シロアリの被害を受ける可能性が高まるデメリットもあります。

冒頭で「基礎が大事!」といいましたが、家の場合、基礎がしっかりしていれば大丈夫!というわけではありません。基礎に加えて、地盤、建物の2つがしっかりしていることで、地震にも強くて長く快適に暮らせる家になります。
画像/PIXTA(漢字画像を除く)