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日本では生垣としてよく使われてきた木です

葉のトゲがあります。このトゲが、邪鬼の侵入を防いでくれると考えられ、日本では古くから魔除けの木として親しまれてきました。
今も家を建てるときに庭木として検討されることがあります。風水で邪鬼(悪い気)の通り道といわれている表鬼門(北東)にこの木を、裏鬼門に南天(ナンテン)の木を植えるとよいとされているからです。

風水や言い伝えの世界だけでなく、実際に防犯対策にも使われてきました。常緑樹なので365日、緑色のギザギザした肉厚な葉を茂らせ、まるで有刺鉄線のよう。生垣にすれば泥棒の侵入を抑止できると考えられていたからです。
病虫害に強く、落葉樹のように落ち葉掃除が大変!ということもありません。
クリスマスになるとよく目にする理由は…

西洋種の英名はクリスマスホーリーといい、西洋でもクリスマスにリースにして飾る習慣があります。これはクリスマスにこの世に降り立ったイエス・キリストに関係が…。

イエスが十字架にはりつけになる前にイバラの冠をかぶせられますが、トゲのようにギザギザした葉がイバラに似ていることと、赤い実がイエスの流した血に見えるから。
守ってくれていることを忘れない、そして家族の幸せに感謝する意味が込められているそうです。
木偏の漢字には春・夏・秋・冬すべてある!

正解は「ヒイラギ」です。
モクセイ科の常緑樹。葉の周りにあるトゲが刺さるとヒリヒリ痛むことから、ヒリヒリするの古語「ひひらく・ひいらぐ」から、この名前が付けられたといわれています。
突然ですが、ここでクイズです。ヒイラギは木偏に「冬」ですが春・夏・秋もあるのをご存じでしょうか?
●木偏に春は?
「椿(ツバキ)」……ツバキ科の常緑高木の総称。初春に花が咲き、果実からはツバキ油が採れます。

●木偏に夏は?
「榎(エノキ)」…ニレ科の落葉高木。初夏に淡黄色の雌花と雄花が咲き、夏に大きな緑陰をつくります。

●木偏に秋は?
「楸(ヒサギ)」…ノウセンカズラ科の落葉高木。10月頃ササゲに似た細長い蒴果を付けます。
※楸には秋に葉が色づくトウダイクサ科のアカメガシワのことという説も(写真下)

柊だけじゃなく、この機会にこれらの木の名前も、ぜひ覚えておいてください。
画像/PIXTA(漢字画像を除く)