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琺瑯とは、「ガラス質の美しい石のようなもの」の意味

あまり見ることのない、琺瑯という文字。まずは、この2文字の漢字の意味から推理してください。
「琺」は、ガラス質の釉(うわぐすり)の意味。「瑯」は、美しい石や玉を表す漢字です。
つまり、表面がガラス質の美しい石のようなもの。
実際の琺瑯は、鉄やアルミなどの金属を下地にし、上からガラス質の釉薬をかけ、高温で焼き付けた素材です。そして、確かに表面もなめらかで美しいです。

その歴史は古く、紀元前1300年頃につくられた、古代エジプト・ツタンカーメン王の黄金マスクが最初期のものといわれています。
日本では近代以降、鉄のサビ止めとして注目され、身近な場所で活躍している素材です。
かつては屋外の看板、最近はおしゃれな保存容器として人気

ガラス質のコーティングにより、サビに強いという特長を生かし、昭和の時代は、道路標識や屋外の広告看板として、よく使われていました。

駅でもこんなプレートありましたね。これも琺瑯です。

最近は、サビに強く、ニオイもつきにくいというメリットを生かし、無印良品などから発売されている保存容器が人気です。ぬか漬けぬか床としても人気。
さらに、直火もOKなので、キッチン本体やコンロの天板に使われているケースも。
実は、とても身近なところで、琺瑯は使われているのです。
琺瑯を使用することで、おうち時間が楽しくなるかも!

正解は「ホーロー」です。
この琺瑯、キッチンだけでなく、リビングや子ども部屋の内装パネルとして使う家も増えています。
その理由は、表面がガラス質なので、ホワイトボードのように使っても、消せること。そして、ガラス質の下地が鉄ならば、マグネットが使えるから。

以前からキッチンや浴室では使われていましたが、最近はリビングや玄関の壁に使うケースも。家族の伝言板として利用したり、絵やポストカードをマグネットで付けてインテリアを楽しんだりするのに、向いてる素材といえるでしょう。
ガラスと鉄の長所を持っている琺瑯。鍋や保存容器といったキッチン雑貨だけにしか使わないのは、もったいないかも!
画像/PIXTA(漢字画像を除く)