そもそも「均」の成り立ちは、「土地をととのえる」ということ

「均」は、「平均気温」「日経平均」「100円均一」…よく目にする漢字です。「ひとしい」「差がない」という意味で使われ、音読みでは「キン」と読みます。

地均しは、土地を「ひとしくする」「差がないようにする」という意味と考えていいでしょう。野球やテニスをしている人は、でこぼこになったコートやグラウンドをローラーなどで平らにしたことがあると思います。それも「地均し」です。
土地から転じて、会議の前に意見調整する意味でも使われるように

正解は「じならし」です。
「均」という字は、音読みの「キン」で使われることが多いですが、訓読みで「ととの‐える」「なら-す」「ひと‐しい」という読み方もあります。

今では、地均しのことを、「整地する」と言う方が一般的です。古家を解体したあと整地された空き地、道路をつくるのにブルドーザーや掘削(くっさく)機で、整えている現場などを目にしたことがあるのではないでしょうか。

地均し(整地する)の意味から転じて、ビジネスの世界でも使われます。重要な会議の前に、それぞれの意見を調整しておくという意味。異論が出て会議が凸凹しないように、ならしておくのです。
新聞の見出しなどでも、きっと目にしているはずです。ネットでちょっと検索してみただけでも「首相、ロシア排除へ G20議長国へ地ならし(産経新聞2022年5月2日)」、「米次官補、東南アジアへ 5月の首脳会議地ならし(同紙2022年4月30日)」が出てきました。
家づくりも会議も、地均しをしてから進めることが、大事なんですね。
画像/PIXTA(漢字画像を除く)