歴史で習った竪穴式住居。その「竪」の意味は?

歴史の教科書に出てきた竪穴式住居、覚えていますか?とくに縄文時代、弥生時代に多くの人が住んでいた家の形態で、穴を掘って、その底に床をつくり、柱と立てて屋根を葺いた建物。各地で復元された竪穴式住居を見ることができます。

この「竪」という字には、縦と同じ意味。ですから、縦に穴を掘ってつくった住居、それが竪穴式住居というわけです。
竪樋も読み方は「たて樋」です。
「樋」は雨の日に大活躍する家の装置

もうひとつの漢字、「樋」は今でも家になくてはならないものです雨の日に大活躍します。雨の日に活躍するものというと傘。
でも、この傘、雨が強いと、縁からしたたる水滴で、上着や荷物が濡れてしまったという経験は誰にでもあるのではないでしょうか。さらに雨脚が強いと、跳ねた雨水で、ズボンやスカートがびちょびちょに。靴の中にまで水が入ってしまうことも。

家で、この傘にあたるものと言ったら、屋根。この屋根からしたたる雨水から家を守ってくれるのが樋です。
竪樋は上の写真のこの部分です。
正解は「たてどい」です。
竪樋は屋根に降った雨を地面までスムーズに排水する縦に伸びた樋のことです。樋には、家と暮らしを守るさまざまな働きがあります。竪樋の役目がわかったところで、どれだけすごい仕事をしてるかを紹介します。
●騒音を防いでくれる

もし、竪樋がなかったら、屋根であふれた水がジャージャー滝のように流れ落ちます。大雨の夜など、うるさくて寝られなくなってしまうかもしれません。
●軒天を濡らす

しとしと降る雨で、それほど音がしないとしても、屋根から軒の部分に回り込んで濡れてしまいます。そのようなことが続くと、軒天の板が腐ってしまい、屋根に水が入ることも。雨漏りの原因になってしまいます。
●外壁を汚す

外壁を雨水が流れると、雨だれができ外壁を汚してしまいます。そのようなことが繰り返されると、外壁から雨水が浸入することも。建物は大きなダメージを受けます。
●家の周りに穴や水たまりができる

竪樋がちゃんと屋根に降った雨水を下水に流さないと、跳ね返りで外壁を汚すだけでなく、穴や水たまりができ、基礎や縁の下に侵入してしまいます。
竪樋は、ひょろっとして、一見頼りなさそうに見えます。でも、私たちが長持く快適に暮らしていけるよう、頑張ってくれているのです。
画像/PIXTA(漢字画像を除く)