玄関では、外の中を分ける、ラインのような存在
これは家の中のさまざまな場所にありますが、もっともポピュラーなものは「玄関框」でしょう。別名「上がり框」ともいう場所です。
朝、「行ってきます!」の声とともにここを越えて、飛び出します。そして、「ただいま!」と帰ってきて、ここで靴を脱いで家に入ります。
ある意味、玄関のこれがある場所は、スタートラインで、ゴールラインといえるかもしれません。
外観と並ぶ「家の顔」として、訪れた人が最初に目にする大事な場所でもあります。
框は、英語で言うと「Frame」
正解は「かまち」です。
框とは、玄関や床の間など、段差のある部分の高い方の端に横向きに取り付けられた化粧材のことです。
ほかにも「框」には、扉や障子といった建具の周りに取り付けられる枠(わく)を指すこともあります。英訳すると「Frame」。
また、舞台でも「框」という言い方をします。それは、舞台と客席とを分ける縁の部分。言われてみると、玄関の框と同じように、ライン、結界のような存在ですね。
玄関の框の高さは、様々です。最近は玄関土間を部屋とつなげて、趣味のスペースとして楽しむ家も増えています。そういうプランでは、10~30㎜程度の高さにするケースが多いようです。
また、戸建住宅では、150㎜程度とるケースが一般的です。高くすると靴の脱ぎ履きがラクですが、懸念点も。年齢とともに足を上げるのが負担となりますから,将来のことを考えて決めるといいでしょう。
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