屋根のいちばん高いところに隠れている木です
三角形の切妻屋根の家を思い浮かべてください。木造住宅で、屋根のいちばん上の部分に棟木が隠れています。
このてっぺんの棟木から平行に母屋(もや)と呼ばれる材が組まれ、これらの材に垂直に垂木(たるき)が組まれ、屋根の形(骨組み)ができ上がります。
ですから、言ってみれば「屋根の骨組みの親分」みたいな材です。
棟木を取り付けると骨組みが完成!家の姿が現れ、感動する瞬間
正解は「むなぎ」です。
一般的な木造住宅(木造軸組工法)の場合、1階から屋根に至るまでのすべての骨組みを1日か2日で組み上げます。そして、最後にこの棟木を取り付けると、骨組みは完成!
このことを地域によって「棟上げ(むねあげ)」、「上棟(じょうとう)」「建前(たてまえ)」と言います。
棟木が取り付けられると、家の形がしっかりと現れます。この記念すべき日に行われるのが「上棟式」です。
最近は行わないケースも増えていますが、家の神さまと大工の神さまを祀って、ここまで無事に終えられたことに感謝し、完成までの工事の安全を祈ります。
施主は工事に関わってくれている職人さんたちに料理やお酒をふるまい、ねぎらいの気持ちを伝える、大事なコミュニケーションの機会でもあります。
家づくりは、一つひとつの行事を経験することで、これから住み始める家への愛着が深まります。カジュアルな形でも、体験してみてはいかがでしょう。
画像/PIXTA