TOP よみもの 連載 「庇」読める?日差しや雨をさえぎってくれる、家を守る大きな傘みたいなもの

「庇」読める?日差しや雨をさえぎってくれる、家を守る大きな傘みたいなもの

なんだか見たことのある漢字。「おなら」?違います!それは屁という字。読み方もおならではなく、「へ」です。
こちらは、玄関や窓の近くにあって、私たちの暮らしを快適にしてくれているものです。
さて、なんと読むでしょう?

雨が降っている日、この下まで戻ってくるとホッとします。

玄関の庇

雨の日の通勤や買い物は、ものを持ちながら傘もささなければならず、ひと苦労ですよね。
でもこの下まで戻ってくると、雨を受けずにすみ、きっとホッとするはずです。この下で傘の雨水を払って、ドアを開ければ、玄関がびしょびしょになることもありません。

夏の強い日差しもさえぎってくれ、部屋を快適に

軒と庇

正解は「ひさし」です。

窓や玄関の上部に取り付けられた小型の屋根のこと。
軒(のき)と庇の違いは、写真のように屋根から伸びているのが「軒」です。

現代は庇受難の時代。サッシの機能が格段に進化し、気密性もアップ。さらには紫外線もカットしてくれるようになったので、採用が減っています。デザイン性を重視した家では、壁をスッキリ見せたいという意匠的な理由から、庇を付けない傾向にあります。また、規模によっては、建築面積に組み込まれるため、条件の厳しい土地では敬遠されることも。

庇のある昔の街並み

しかし、かつては道路沿いや窓の上に、まるでセットのように庇が取り付けられていました。
夏は屋根の深い軒や、窓に取り付けられた庇が、強い日差しをさえぎり、部屋の温度が上がるのを防いでくれました。それは人が快適に暮らせるだけでなく、畳や大事な家具が日焼けすることも防いでくれていました。

またあるときは、雨宿りの場所にも。壁に雨水がかかるのを防ぎますから。外観をいつまでもきれいに見せてくれる働きもありました。

アウターリビング人気で、庇のDNAはオーニングに引き継がれている

アウターリビング

かつてはの木や庇のお世話になったいた外壁も、光触媒や撥水性で、ないほうがきれいを保てるケースも。
このまま消える運命かと思いきや、オーニングの人気が上昇中。理由は、リビングの外にデッキを張り、アウターリビングを採用したいという人が増えているからです。
強い日差しをさえぎってくれるオーニングは、考えようによっては動く庇。屋外での時間も楽しむことができ、庇の進化系と言えるかもしれません。

画像/PIXTA

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書き手:鈴懸

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