TOP よみもの 連載 「嵌殺し」読める?殺人とは関係ない、気持ちのいい家づくりに取り入れたいモノ

「嵌殺し」読める?殺人とは関係ない、気持ちのいい家づくりに取り入れたいモノ

「殺し」というと、ちょっと物騒ですね。でも、安心してください。家に取り入れると、開放的な空間を実現してくれてメリットも多いモノです。考えようによっては、景色を楽しめる透明な壁。さて何と読むでしょう?

ズバリ!外部を取り込む、開閉することができない窓のこと

リビングの窓

これはある形状の窓のことを言います。別名「FIX窓」とも言い、ズバリ開閉することができない窓のこと。
窓というと、既成のサッシ窓を思い浮かべる方が多いと思います。サッシの場合、既成以外のサイズだと非常に割高になります。それだけでなく、重量のある大きなサイズは、開閉するサッシに大きな負担がかかり、技術的にも難しいのです。

嵌殺しの窓に囲まれたリビング

しかし嵌殺しにすれば、それほど制約を受けることなく、大きな窓を実現できます。
また、最近の機能性ガラスは、断熱材の入った壁と比べでも、さほど遜色のない断熱性能を発揮。閉じられた壁とは違い、透明で外の景色を取り込むことが可能。ですから、実際の面積以上に部屋を広く感じることができます。
周囲の景色を楽しむ、大きなピクチャーウインドウとして、取り入れるケースも増えています。

開放感や光が降りそそぐ家を、実現してくれる魔法の窓⁉

寝室の嵌殺し窓

正解は「はめごろし」です。

嵌殺しは開かない窓なので、出入りもできません。シェークスピアの時代に、嵌殺しがあったら、ロミオとジュリエットの悲恋も起きなかったかも知れません。なにせ窓から脱出できないのだから。

天窓

嵌殺しの窓は、ピクチャーウインドウとしてだけでなく、周囲が密集している敷地や、狭小住宅でも、上から光を取り込める天窓として注目されています。
掃除しにくいのが玉にキズですが、開け閉めする窓より冷暖房の効きもいいし、防犯性にもすぐれています。どんなタイプの家でも、開放感のある家、太陽の光を感じられる家を実現してくれる「魔法の窓」と言ってもいいかもしれません。

画像/PIXTA(2枚目の写真)

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書き手:鈴懸

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