丸太から切り出された板には、2種類の木目がある!
家や家具をつくる材として、私たちの暮らしを支えてくれている木。どう切って使うかで、木目の文様が変わります。
今回はバウムクーヘンを例にしてご説明しましょう。
これを、切り出された丸太だと思ってください。
丸太から板を取ろうとした場合、取り方によって異なる模様(木目)が現れます。
こちらのように、中心(丸太の芯)から放射状にカットすると、きれいな縦縞模様が現れます。これが、「柾目」です。
これが「柾目」の板です。見たことあるのではないでしょうか?
年輪の模様が、バウムクーヘンと同じように、平行な直線になっているのが分かりますね。
それ以外の切り方をすると、タケノコ型(山型)の曲線の木目に。これを「板目(いため)」といいます。
これは「板目」の板です。柾目とはまったく違う模様ですね。よく目にするのはこちらの木目かもしれません。
このほか、「杢目(もくめ)」というものもあります。自然に起きたねじれやコブなどにより現れる、柾目とも板目とも違う複雑で美しい木目のこと。
杢目はとても珍しいものですから、柾目と板目の2つを覚えておけばいいでしょう。
柾目と板目、それぞれのよさを知って、自分らしい家を!
【今回の正解】
「まさめ」です。
柾目の板は1本の丸太から取れる量が限られているため、板目の板に比べ値段は高めです。乾燥による収縮差も小さく、変形しにくいという長所もあります。模様がシンプルなので、スッキリとした木の空間が生まれます。
一方、板目は、同じ木目が2つとなく、ナチュラルな風合いが魅力。木の表情が楽しめるフローリング材として人気です。同じ模様は2つとないので、木の温もり感や、風合いを楽しみたい人におすすめです。
もし、フローリングや木のテーブルを見て、「これは、きれいな柾目ですね」とか「この板目は雰囲気ありますね」などど言ったら、きっとビックリされるされるでしょう。
この機会に「柾目」と「板目」を、ぜひ覚えておいてください。
画像/PIXTA(バウムクーヘンの画像を除く)