キッチンに不可欠なレンジフードですが、
様々な機能を備えたレンジフードが増えていて、
商品選びに困ることもあるのではないでしょうか。
今回は、
原点に戻ってレンジフードの基礎知識として取付位置と機能をおさらいします。
商品選びにお役立ていただける内容となっているので、
是非最後までお読みいただければ幸いです。
そもそもレンジフードとは

レンジフードとは、コンロ上に取り付けられたフード(カバー)とファンが一体になった設備機器です。一般的に、「換気扇」と呼ばれることが多いのですが、実はレンジフードと換気扇には違いがあります。
レンジフードの役割は、調理中に発生する油や煙、臭いなどを吸い込み、屋外へ排気することです。キッチンを決める時に後回しにしがちですが、機能的にもとても重要なパーツなのです。
レンジフードと換気扇の機能の違い
レンジフードと換気扇とでは、何が違うのでしょうか。下記表にまとめました。

大きな違いは表にある、ファン形状の違いです。
換気扇はプロペラを回すことで屋外へ排気しますが、直接屋外とつながっているため外から風が入ってきたり、風の強い日には排気力が弱まってしまうという弱点があります。
その点、レンジフードはダクトを通して排気するシロッコファンを用いることで、直接屋外につながる壁でなくても設置できるようになりました。
最近の住宅では、高気密・高断熱が好まれるため、外からの風を通さないレンジフードが主流です。
レンジフードの取付位置は3種類
先の図の通り、自由に選べる取付位置。
キッチンレイアウトに合わせて、主に「背面壁」「横壁」「天井」の3種類に分けられます。
TYPE1:背面壁

背面壁取付は、I型キッチンやII型キッチンのコンロが外壁側にあるときに適しています。排気口を壁から直接通せるので作業工程も減りますし、仕上げ面も減らせるので安価に設置できます。
TYPE2:横壁

横壁取付は、コンロ位置がペニンシュラタイプのキッチンのときに適しています。こちらも後ろ壁と同様に、排気口を壁から直接通せるので作業工程も減りますが、後ろ壁取付と比べると三面を仕上げることになるので、後ろ壁取付よりはコストがかかってしまいます。
TYPE3:天井

天井取付は、コンロ位置がアイランドタイプのキッチンのときに適しています。こちらは、排気口を天井内を通して外壁側までつなぐので、作業工程も増えます。4面を仕上げることになるので、他の取付位置のレンジフードより値段が高くなってしまいますが、デザイン性の高いレンジフードを使うことでインテリアのアクセントにもなります。
レンジフードの主な機能
時代の変化・住宅性能の向上と共に進化するレンジフードの機能。
ここでは、押さえておきたい4つの機能をご紹介します。
POINT1:整流板

POINT2:オイルスマッシャー

POINT3:同時給排

通常のレンジフードは屋外への排気だけをしますが、同時給排は、排気すると同時に給気ができるレンジフードです。換気には十分な給気と排気が必要になります。
昔の住宅は、気密性がそこまで高くなかったので、窓などの隙間から風が入り給気ができていました。しかし、最近の気密性の高い住宅だと給気量が足りず、吸い込み不良や隙間風音、扉の開閉に支障などの不具合が出てしまいます。同時給排をすることで、このような不具合を緩和することができます。
POINT4:低天井

都市部などの狭小住宅では、住宅を高さ制限いっぱいに建てるために、天井高が低くなってしまうことがあります。リノベーションの際にも、キッチンをレイアウトしたい位置の上に梁が通っていて、一部天井が下がってしまうケースもあります。そんなときに思い出してほしいのが、低天井(=CH2100mm)でも取付可能なレンジフードです。
一般的なレンジフードはH500~700mm程度です。建築基準法や消防法の規定により、ガスコンロやIHヒーターなどの加熱調理機器からH800~1000mmの範囲で設置しなければいけません。そのため、最小寸法で計算すると、「一般的なキッチン高さ(850mm)+コンロ~レンジフード下(800mm)+ レンジフード(H500)=総高さ(2150mm)」になり、一般的なレンジフードでは対応できないのです。
ekrea Partsでは低天井用のレンジフード(H450)をご用意しています。